ニュース

2013年07月01日

Active Work Place研究会第2回開催!

6月24日(月)、Active Work Place研究会第2回を開催いたしました。
Active Work Place研究会では、毎回、その回の内容に基づいた内容で、職場に戻って取り組んでいただく「実践課題」があります。第1回の実践課題は、「職場資源リストアップツールを使って自組織の資源をリストアップするとともに、増やしたい資源を検討する」というものでした。第1回にメンバーで作った、100を超える職場資源リストに従って検討をいただきました。

第2回は、この検討結果の発表からスタートいたしました。発表内容は各社各様ですが、共通する資源も多く見られました。共通する資源は、「日本の職場」にもともとあったもので増やしやすい資源かもしれません。たとえば、クラブ活動、新入社員研修、人事評価制度、社内の表彰制度、また飲み会、などです。これらは多くの企業に存在していますが、「資源」として価値づける一工夫を加えることで、その職場が健康いきいき職場に近づいていくのではないでしょうか。一方で、多くきかれたのは、施策としてあるが形骸化している、という資源です。これらの資源についても同様に再定義や再構築の必要性があります。また不要であればなくす、ということも選択肢の一つかもしれません。



このツールの特徴は、「制度」「設備」といった見える資源だけをリストするのではなく、「風土」「ありたい姿」なども考えるようになっていることです(概念整理をしてくださった参加企業のM社様、ありがとうございました)。Active Work Place研究会、また健康いきいき職場づくりフォーラムを通して、このリストアップツールをrefineし、皆様にご提供していきたいと思います。

この後、午後の講義前半では、川上先生より「健康いきいき職場づくりに関するアセスメントの見方のポイント」をテーマに、アセスメントの重要性と新職業性ストレス簡易調査票についてお話いただきました。

健康いきいき職場づくりを進める上で、アセスメントは重要です。なぜなら、健康いきいき職場づくりを進めるための計画立案には、アセスメントによる職場の資源の強み、弱みの把握が必要だからです。また、施策展開後のアセスメント結果の比較により、計画の進捗を評価する必要もあります。アセスメントを実施して起こりがちなのは、現状を把握しただけで終わりにしてしまうことです。結果が悪く出ていることへの対策を検討することはもちろん、たとえ結果が良く出ていても、それを強みとして伸ばす、活用するという、後工程がより重要となります。

講義では、新職業性ストレス簡易調査票について教示いただきましたが、健康いきいき職場づくりで活用するアセスメントツールは、特にどれを使わなければならない、と規定するものではありません。皆さんの組織が現在活用している何かしらの組織アセスメントのツールがあれば、ぜひそちらを活用ください。ちなみに、研究会メンバーで新職業性ストレス簡易調査票を実施してみたところ、「職場のいきいき(職場の一体感)」は平均的ながら、「個人のいきいき(ワーク・エンゲイジメント)」は高い集団であることもわかりました!

午後の講義後半では、島津先生より「ワーク・エンゲイジメントと仕事の要求度・資源モデル」をテーマに、理論と、理論を実践に結びつけるポイントについてお話いただきました。


まずワーク・エンゲイジメントに代表されるポジティブ心理学が注目される背景を踏まえたうえで、これからの職場のメンタルヘルス施策の目的をより一次予防にシフトしていく段階にきていることが解説されました。仕事の要求度‐資源モデルによると、従来のメンタルヘルス対策として主流であった「健康障害プロセス(健康を阻害する要因を取り除く)」だけではなく、個人の資源や仕事の資源を増やすことが、ワーク・エンゲイジメントを高めることにつながり、ワーク・エンゲイジメントが高いことが、健康や組織としてのアウトカムにより好影響を及ぼす、と言われています。つまり、ストレスを取り除くことよりも、仕事への誇りややりがいを増やすほうが、健康度や組織業績の向上に影響が大きい、ということになります。

島津先生からは、個人や組織の資源を増やすための具体的なヒントをそれぞれいただきました。健康いきいき職場づくりフォーラムでは、これらに基づき各種のソリューションプログラムをラインナップして参ります。こちらにもどうぞご期待ください。

さて、次回は2ヶ月後の8月29日(木)の開催です。

次回までにメンバーの皆さんには、それぞれの職場でのアセスメントを実施して来ていただきます。どのような強み・弱みが見出されるのでしょうか。またそれをどう増やしていくことができるのでしょうか。次回もメンバーの皆さんと一緒に考えて行きたいと思います。

会員ログイン

ユーザー
パスワード
ログイン

会員制度とご入会

ご入会に関するご質問

個人情報保護方針

メールマガジン登録